髪はなぜパサついてしまうのでしょう? ちゃんとトリートメントしてお手入れしてるのに・・・と思っている人は多いのではないでしょうか?
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もちろんトリートメントは髪が傷んだな?パサついてきたな、毛先がまとまらないな、と思ったらしっかりトリートメントはしてほしいです。しかし、トリートメントをしてもなかなか素直に髪は良くなってくれません。
日頃のお手入れはもちろん、日々の生活習慣など根本的なところから見直さなければいけない場合もあります。
また、人間は加齢という年齢と共に体の変化もあります。髪にも加齢による変化は必ずしもありますし、途中病気などで身体へのダメージを受けただけでも髪に影響を与えることがあります。
そのようなことを踏まえ髪に対してケアをどのようにしていけば良いのかを意識していくことが大切となっていきます。
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そもそも髪の毛って何でできてるの?
髪の毛の成分は、ケラチンというたんぱく質を主成分として構成されています。
ケラチンと良く聞きますよね。身体の皮膚もケラチン=タンパク質で構成されています。そのため、実は髪の毛というのは皮膚が変化されたもの、ということです。
髪の毛だけでなく爪もケラチンです。不思議ですよね。
ケラチンの特徴としてケラチンに含まれているアミノ酸の割合によって、髪や爪を構成されている硬ケラチン、軟ケラチンと分けられているそうです。
また、髪に必要なタンパク質は18種類のアミノ酸から構成されて、その18種類もあるアミノ酸がつながって毛タンパク質となるのだそうです。
18種類のアミノ酸の中で主に、シスチンというアミノ酸が多く含まれています。このシスチンは髪の栄養に欠かせないもので、シスチンが多い髪の毛ほど太い髪の毛となります。
次に髪の毛の色と関係しているのが、チロシンというアミノ酸です。日本人などアジア人に多い黒髪を作りだすメラニン色素は、色素細胞の働きでチロシンから作られています。
総合すると、髪の成分はタンパク質がたくさん含まれ、約80%~85%を占めています。次に水分。水分は約11%~13%です。次にメラニンが4%~5%。そして脂質が1%~6% という構成で髪の毛が成り立っています。
髪の中に含まれるたんぱく質にはケラチンタンパクが、80%~90%を占めています。
私たち美容師はこの成分以外に、髪の構造を覚えておくことで髪のダメージがどこまでこの髪はダメージが大きいのかを判断する材料となっている場合があります。
髪の3層構造⇒髪の表面・・・毛小皮(キューティクル)髪の表面にある保護膜のような組織
髪の内側・・・皮質(コルテックス)髪の内部を形作る組織。髪の約90%を占めます
髪の中心部・・髄質(メデュラ)髪の中心にある組織。太い髪に存在し、細い髪には存在しないことが多 いです
この3層から髪は成り立っています。
そして髪の毛は頭皮から生えてきますよね。その頭皮からどのように生えてきているのか?
髪の毛はタンパク質でできていると言いました。そのタンパク質は外部からは作ることはできません。
体内から成り立つのです。髪の毛を引っ張って抜いた時に、抜いた根元にぷっくり膨らんでいるところがあります。
そのぷっくり膨らんだ部分を、毛球と言ってその毛球の根元には毛乳頭という髪を生成する部分があります。
その毛乳頭の中に、毛母細胞、メラ二サイトという細胞があり、その毛乳頭が頭皮の皮下組織の中に流れている血液、毛細血管に繋がっています。
この毛細血管がスムーズに毛乳頭に送り込まれ活発に活動して髪が成長していくのです。
髪の毛は周期があり、成長期→退行期→休止期→脱毛期→新生期→成長期 というサイクルになります。
髪は1か月に約1cm伸びます。1日で50本~150本ほど抜けます。そして髪は平均3年~5年、女性の場合4年~6年かけて成長します。
通常1日50本~150本抜けるところ200本以上抜けるようですと、頭皮のトラブルやストレスなどが原因の場合があります。
髪が200本以上抜ける前に、髪の状態が悪くなって枝毛や切れ毛、髪のパサつきが目立ってきたら即ケアをしてあげることが大切になってきます。
髪のお手入れは肌のお手入れと同じ。健やかな髪を保たせて
髪の3層構造が綺麗に整って隙間のない状態であれば髪は健康的でキューティクルも整ってツヤのある髪を維持するこができます。しかし3層構造が崩れてしまうと髪は傷んでしまい枝毛や切れ毛ができてパサついた髪を作ってしまいます。
綺麗な髪を維持するためには、髪を傷めないことはもちろんですが、日々習慣的に髪をケアすることが大切です。
髪のケアは、髪に合ったシャンプーを選ぶこと。髪の状態に合わせたトリートメントを使うこと。正しい髪の洗い方をすること。髪の乾かし方に注意すること。頭皮を常に清潔で健康的な状態にしておくこと。
この髪のケアは一つずつ丁寧に行うことです。
まずシャンプーの仕方です。シャンプーは髪に優しいアミノ酸系のシャンプーを使います。
シャンプー前に髪をブラシで絡みをほぐし、ホコリを取り除きます。この作業でほぼ髪の汚れは70%ほど取れます。シャンプーの泡立ちも良くなります。
ブラッシングを終えたら髪をしっかりお湯で予洗いをします。予洗いをするときの温度は38℃と少しぬるま湯の方が良いです。あまり熱いと頭皮に刺激を与え髪にも負担がかかりますので38℃を目安に約1分はしっかりと予洗いをします。
シャンプーを手のひらに取り泡立ててから髪を洗い始めます。泡立ちが悪いと髪が絡まって髪を傷めてしまうのでしっかり泡を立てて指の腹で優しく頭皮をマッサージをするように洗っていきます。シャンプーは髪を洗うのではなく頭皮を洗うことを意識しましょう。
シャンプー後しっかりお湯で洗い残しが無いよう流します。
髪が長い場合トリートメントをおススメします。髪を修復する力のあるトリートメントで髪に栄養を行き届かせます。トリートメントは毛先を主に中間部まで地肌につけないように塗布をします。
ヌメリが取れるまでトリートメントを洗い流します。
そして水分の吸収性が高いタオルで髪をこすらないようにタオルドライ(水分を取る)をします。
髪は必ずドライヤーで乾かします。濡れたまま寝てしまうと髪のキューティクルが開いたままで摩擦が起き髪が傷んでしまいます。また、水分が残っていることで雑菌が発生し臭いが出てしまいます。
髪にツヤがないと思うようでしたらドライヤーで乾かす前にアウトバス(洗い流さないトリートメント、オイル)で髪を保護するものを使いましょう。
ドライヤーは乾きにくい頭の後ろ側の内側から乾かしていくと乾燥を防げます。
このように髪を洗う時にしっかりと正しくシャンプーをしていく習慣をするだけで髪の仕上がりは違ってきます。
頭皮のケアで髪を健康的にしていこう
髪の毛は毛母細胞に血液が流れてきて髪が作られてきますよね。
その血液の流れが悪くなったり、髪の毛が生えてくる毛根が詰まってしまうと髪は弱ってしまいます。
髪を弱らせないために頭皮をケアすることが大切です。頭皮の血行を良くすることで髪を元気にしてくれます。
自宅で簡単に頭皮ケアをする場合、シャンプーの前に頭皮用の美容液や育毛剤などを頭皮につけ指の腹を使ってマッサージをします。特に圧をかけなくても軽く頭皮を耳の上から頭頂部へ引き上げるようにマッサージをしていくだけで大丈夫です。
更に癒され効果、ストレスフリーになって髪にも精神的にも効果があるのが美容室でのヘッドスパです。
髪は髪の毛のケアだけでは健康な髪になりにくいです。精神状態、身体の変化にも髪には影響を与えられてしまう為、身体へのケアも大切です。
生活習慣や食生活に乱れがあると髪の毛にも影響が出てしまい髪のパサつきや切れ毛や枝毛の原因にもなってしまいます。
特に食事をバランスよく摂り、睡眠もしっかりとることです。睡眠は夜10時から夜中の2時に成長ホルモンが活発になる時間帯なので髪にとって大切な時間です。
成長ホルモンは、人間にとって三大栄養素である炭水化物、タンパク質、脂質の働きを促進させるホルモンの一種です。
アミノ酸の吸収率を上げ、タンパク質の合成を高める作用もあります。
食事もバランスよく摂取しましょう。
タンパク質を豊富に含むもの、卵や鮭や牡蠣。亜鉛やビタミンB2。緑黄色野菜や豆類。鶏肉、黒ゴマ、乳製品、など。
外食が多くなってしまったり、偏ってしまうと体に栄養が行き届かなくなってしまいます。
また、タバコや過度なアルコール摂取も控えるようにしましょう。
ストレスも髪には悪影響を及ぼします。ストレスを感じたら自分に癒されること、趣味や旅など少し心を解放してあげるのも良いでしょう。
髪と身体は一体です。身体から健やかにすることで髪は健やかに伸びていきます。
髪のパサつきは一つの原因だけではありません。心のケアや髪のケアを習慣化してツヤのある健康的な髪を作っていきましょう。
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